2022年8月、奥日光を旅行した際に中禅寺湖の湖畔を走りました。

男体山に身守られて

中禅寺湖のホテルに宿泊して迎えた朝、静寂の湖畔をジョギングします。

ホテル目の前の中禅寺湖半ボートハウスの前を横切って、120号線を華厳の滝方面へと向かいました。

狭い道路で歩道も十分ではありませんが、時刻は6時前ということもあり、車や通行人にはほとんど見かけません。

さすが避暑地だけあって、半袖と短いショーツ姿では涼しいくらいで、走り出して身体が温まって心地良い温度です。

出発してからしばらくは下り基調の道が続き、あっという間に3キロほど、男体山の登山口である二荒山神社の前となります。この辺りで山に入ろうとするハイカーさんとすれ違いました。

そこからしばらく華厳の滝の方へ向かい、大きな赤い鳥居の下をくぐり、道路を右折して250線を湖に沿って走ります。

高級リゾートのザ・リッツ・カールトン日光や界 日光の前を通り、中禅寺を抜けて湖の奥へと進みます。

中禅寺の少し先にある歌ヶ浜の駐車場には、大勢のオートキャンパーたちがテン泊していて、目覚めはじめた人たちが、目の前の湖面を眺めて朝を過ごしていました。

この先の辺りから別れ道を林道側に入り、早朝の湖畔沿いのブナの森の中の雰囲気ある世界へと入ります。

観光名所になっている英国やイタリアの大使館別荘記念公園を走り抜け、文字どおり湖に突き出る八丁出島の少し手前まで行きました。この先はランニングというよりハイキングの道になります。

まだ先に行ってみたい気もありましたが、出発してから7.5キロほど。ホテルの朝食に間に合うように戻るため、折り返すのにちょうど良い距離です。

この湖畔の森の中は、とにかく空気が澄み渡り、湖の水も透き通っていました。

散歩している人はほとんど見かけませんでしたが、湖に入ってフィッシュングを楽しむ人たちが数人いました。

そして、さっき走ってきた対岸の方へ顔を向けると、その奥には綺麗なシンメトリーの稜線を持つ男体山が、雲を払いのけて中禅寺湖を見下ろしていました。圧巻の存在感でした。

帰りは来た道をたどって戻りますが、日光二荒山神社の前あたりから湖畔沿いのブナの林道を走ります。

この林道はよく手入れされた美しい道で、とにかく光と風と空気が最高に気持ち良い。

すでに知らない土地のロードと不整地を12キロ走ったので、そこそこ疲労してきていましたが、

ジョギングをするようになって良かった!と心から思った瞬間でした。

それから、夏に入って地元の片瀬海岸でプロギングを続けていたせいか、一つもゴミが落ちていない中禅寺湖の湖畔に、ジョギング中ずっと感動を覚えずにはいられませんでした。

そしてこの感動は、とうとう15キロ1.5時間の湖畔の旅が終わるまで、裏切られることはありませんでした。

旅はつづく