2023年4月16日、第33回チャレンジ富士五湖ウルトラマソンの3LAKES 62kmを完走しました。
ウルトラマラソン
フルマラソン42.195キロ以上の距離を走るマラソンをウルトラマラソンと呼ぶそうです。
昨年5月の初マラソンに挑戦する少し前、村上春樹氏の「走ることについて語るときに僕の語ること」で有名なサロマ湖100kmウルトラマラソンに挑戦した話を読み、僕はフルマラソンよりも長い距離のマラソンがあることを知りました。
あの頃は、フルマラソンへの挑戦が想像の限界で、それ以上の距離を走ることは別世界の話にしか思えませんでした。
黒部名水マラソンを走り、9月に二度目のフルマラソンであるオホーツク網走マラソンを完走すると、僕の中では次第に距離への挑戦に関心が湧いてきました。
そんな中、ジョギングと関係ないアクシデントによる負傷のため、12月の湘南国際マラソンの出場を断念することになります。
僕にとって、この大会はジョギングを始めた時からの目標だったのでDNSは本当にショックでした。
この自分の中にぽっかり空いてしまった穴をどうやったら埋められるのだろうかと考えたとき、チャレンジ富士五湖ウルトラマラソンのことを知りました。そして思い切ってエントリーをしたのでした。
4月の大会ならケガも回復して、準備の時間も十分あるだろうと思いました。
ただ、62キロの距離はまったくの未知数で、大きなチャレンジでした。
スタートライン
スタート時刻は午前7時、朝早くのスタートで少し涼しかったですが、日中は20度を超える予報です。
前日まで雨に降られていましたが、明け方には降りやみ天気は回復していました。
フルマラソンのレースと違いウルトラマラソンは緩い感じでのんびりした雰囲気、と聞いていましたが、たしかに会場に着いた時から様子が違います。
スタート前に、エイドで飲み物や食べ物が提供されていたり、着替え場所の体育館の中で準備している選手たちも、時間をかけてザックに着替えや食料をつめ込んだりしていて、旅に出る前の荷造りをしているような感じなのです。
そんな流れでスタートラインに並ぶのですが、ランナーたちは初詣の参拝のように静かに整然と前から順に列を作っていきます。
スタートのカウントダウンは大きな声でMCが盛り上げてくれるのですが、号砲が鳴っても、一斉に我先にと走り出す感じではく、前から順にそろそろと歩き出す感じです。
結局、僕はスタートラインを超えるまで2分以上かかりました。
河口湖
富士山の裾野に位置する富士北麓公園をスタートしてから、しばらく急な下り坂を走り続けます。
長い下りは、足へのダメージが大きいですし、序盤でもあるのでここは絶対に飛ばしてはいけないところです。
山道を慎重に下り、市街地に入っても下りが続きますが、ここからは信号があります。
道路を封鎖して車道を走ることができるフルマラソンと違い、ウルトラマラソンでは歩道を走ります。そのため一般の歩行者と同様に赤信号は足を止めて待つことになります。
信号待ちの間はストレッチをしたり、周りの人と言葉を交わしたり。
もちろんトップを狙うエリートランナーたちは違いますが、僕のような普通のランナーはレースが始まってものんびり旅ムードなのです。
9キロ手前にある河口湖大橋を渡ると、いよいよ一つ目の湖です。
橋を渡りきった先でようやく長かった下りが終わり、ここからは平坦な湖畔沿いの道となりました。
河口湖は西に向かって長く伸びており、湖半周りはなかなか走りごたえがあります。
スタート前、朝方は頂上付近を雲に覆われていた富士山が、この頃には見事に全容を現します。
レース中は終始、これこそ富士五湖からの富士山という姿を見せてくれました。
静かな入江の続く長浜地区を超えると、河口湖から一旦離れて、次の西湖を目指します。
ウルトラの旅はつづく(チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン、走りました。#2【河口湖〜西湖〜精進湖】)