2023年5月29日、初マラソン(記事はこちら)走った富山の地を一年ぶりに訪れ、第40回カーター記念 黒部名水マラソンに参加しました。

日本一暑いと言われるマラソン大会

昨年の大会は30℃を超える厳しいコンディションでした。

参加後に知ったのですが、日本一暑いマラソン大会と言う人もいるようです。

前回は初めてのフルマラソンでしたので、ゴールまでの苦しさが、暑さのせいなのか距離のせいなのか、正直わかりませんでした。

今回は、そのあたりの理由を知るレースとなりました。

マラソン2年生

昨年と比較すると、多くの点で進歩ある状態で迎えたレースでした。

準備・・直前3ヶ月の走行距離は月200キロほどで去年と同じくらいでしたが、1年を通じてほぼコンスタントにランニングを続けたので、確実に走力は向上していました。

経験・・3回のフルマラソンと1回のウルトラマラソンを経験し、レースの雰囲気にも慣れてきました。そして距離への不安は薄れ、レースへの準備方法も少しずつ掴んできました。

2度目・・なんと言っても昨年の大会に参加していること、コースを知っていること、コンディションを体感していることがあります。暑さを経験しているのも大きいはずです。

こんな条件ですので、大幅な進歩を期待して、僕はワクワクする気持ちでスタートラインに立ったのでした。

目標とプラン

スタート前、今回はサブ3.5を目指すことを考えました。

3回目のフルマラソンとなった2月の世界遺産姫路城マラソン(記事はこちら)までに、「4時間8分→3時間59分→3時間35分」と順調にタイムを更新していること、

しっかりと事前の準備ができたことや、昨年も同じコースを走っていることから、

自己ベスト更新を意識して走ろうと考えたからです。

一方、不安要素は二つ。

暑さに加えて地味にタフなコース、とくに折り返しまでの緩やかに続く上りが曲者です。

そこで折り返しの23キロまでペースを抑え、下り基調の後半35キロまでしっかり上げて、ゴールするまで粘る作戦を立てました。

マラソンの難しさ

ところが、スタートして間もなくの5キロすぎくらい、身体が重く感じるようになりました。

呼吸は荒くなり、汗もたくさんかいてきます。

気温が上がりはじめ、このままだと間もなく動きが鈍り出す予感がしました。

そして、10キロ通過時点では、目標タイムは上回っていたものの、過去の経験からこのペースでは早々に潰れてしまうことを確信しました。

「経験による思考」の良し悪し。

レース序盤に今日の目標を諦めなければならないことを悟った僕は、大きく落胆すると同時に、残る30キロ余におよぶ長い距離と時間に対するモチベーションを失ってしまいました。

プランBの発動

ここで、もともと緩やかに設定した当初の目標を諦め、僕は走りながら必死に代替の目標を考えました。

これまで3回のフルマラソンは、思い起こすと後半35キロ以降で大きく失速し、後続のランナーに追い抜かれる一方のレース展開でした。

だから、今回は最後までペースを落とさずゴールまで行くこと、

そして、次に控えるウルトラマラソンに向けた距離走の位置付けでしっかりと走り切ること、

「今ここから30キロ走のつもりで、ペースを作り直して今日の全力を尽くそう」

僕はプランBを発動しました。

マラソンは試行錯誤

結果として、3時間45分53秒でゴールしました。

タイムは当初の目標はもちろん、自己ベストから10分遅れましたが、30℃を超えた気温はやはり大きく影響したと思います。

それから、スタートして間もなくから身体が重くなってしまったのは暑さのせいだけでなく、振り返るとレース前の疲労抜きが十分でなかったことも一因だったと思います。

それはレースの三日前に行った強度の高い坂練の疲労が取れなかった点や、前日に往復3時間あまり楽しんだ黒部峡谷のトロッコで想定外に体力を費やした点が考えられるからです。

両方とも自分でコントロール可能な部分なので反省点です。

一方良かった点もありました。レース中の自分の状況を把握しながら過去の反省を活かしてプランを途中で変更し、35キロからゴールまでも含めて後半は一定のペースを維持したままフィニッシュラインを越えることができたのは、大きな自信となりました。

次のサロマ湖では、プランCやプランD、あるいはその先かさらにその先までも発動が必要になるかもしれません。

最後まであきらめずに、ゴールを目指して最善を尽くしたいです。

旅はつづく

投稿者
KUGE RUN

九郎

コロナをきっかけにジョギングをはじめる。 「人はどうして走るのだろうか?」 と思いながら普段は地元の江の島周辺を走り、 ときどき各地で旅ランを楽しんでいる。

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