2025年6月29日、第40回サロマ湖100kmウルトラマラソンに参加しました。
3度目の挑戦
今年で3回目の聖地への挑戦。(前回と前々回の記事はこちらとこちら)
今回の最大の挑戦は何と言っても、KAGA SPA TRAIL 50kmのレース(記事はこちら)の翌週であること!
2レース合わせて実測でちょうど160km。セットで「100マイル」のチャレンジとなります。

連続ウルトラ
なぜ、2週連続でウルトラに挑戦するのか。
一つは、いつか参加してみたい「憧れのUTMB」へとの繋がるレース。
もう一つは、「夢のサロマンブルー」になるために、確実に積み重ねたいレース。
そう、「両方とも出た大会」だったからです。
どちらかに選ぶことが出来なかった僕は、両方に参加するという道を選択したのでした。

順調なスタートからの失速
余裕を持ったスタート。
3度目でコースは把握していること。
暑くなりそうだけど、前週のKaga SPAを経験したので十分対応できそう。
そして、何よりタイムを狙わないので、余計なプレッシャーもない。
そんな穏やかな気持ちで最初の折り返しである龍宮橋まで順調な足取り。
最初の折り返し過ぎまでは、キロ5分30秒くらいの速すぎる順行ペース。
ところが、予想外のペースはすぐに終わりを迎え、30kmで突然足が止まってしまう。。
いや、足は元気なのだけど、身体に力が入らず全く走れない状態。
原因は、疲労の蓄積?暑さ?それともそれ以外?
この付近で歩いてるのは僕だけで、次々とランナーに追い抜かれて精神的にもどんどん落ち込みました。
仮にこのままリタイアするにしても、55kmの大エイドまで20km近く歩かないならないと考えると、本当にゾッとしたのでした。

魔法の水
こうしてほぼ歩き通しで40km手前の芭露の街あたりまで進み、途中で公民館のトイレに寄りました。
トイレを済ませ公民館を出る際、他のランナーが館内に設置された自販機で飲み物を購入している姿が目に入りました。
いったん公民館を出たものの、何となく気になり、僕は再び中に戻って自販機でコーラを買いました。
キンキンに冷えた350mlの赤い缶を一気に飲み干すと、不思議なことに目が覚めたような感じとなり、身体に力が戻ってくる感覚に。
これが本当に「魔法の水」になりました。
結果的に、ここからゆっくりではあるけれど復活し、なんと90kmまで走り続けることができたのでした!

夢のワッカ
レース当日は、深夜1時半に起床し、美しい朝日を横目にサロマ湖の西端から、長い旅をスタートします。
コース上では、コンディションの変化と、体調の浮き沈みと、様々な心の葛藤があり、沢山のドラマがあります。
そして海のような水辺を反時計回りに80kmの距離を走り続けると、サロマ湖の東端からワッカ原生花園に入ります。
40年以上も続くこの伝統あるレースのハイライトは、このワッカの夢のような情景を走ることです。
90kmを走って最後の折り返しをすぎて、ゴールへと続く道を振り返ったとき、何ものにも代え難い特別な感情に包まれました。
僕は思いました。
「これがサロマの沼なんだな」

結局、ゴールまでの最後10kmは歩き通しとなりましたが、午後5時半に無事にフィニッシュラインに着きました。
6月終わりにも関わらず最北の地で最高気温が32℃まで上がった酷暑の一日も、ゴール地点はすっかり和らぎ、満足感のある穏やかな空気に満ち溢れていました。

旅はつづく。