2024年10月上旬、イギリスの首都ロンドンを訪れて旅ランを楽しみました。
旅のマジック
ロンドン滞在の2日目と3日目、日の出の時間と同時にホテルを出発してハイド・パークをランニングしました。
2日目は、普段あまり走らない娘と一緒にジョギングをしました。
1日目にバッキンガム宮殿を訪れた際、セント・ジェームズ・パークやハイド・パークの中を颯爽と走るロンドンっ子の姿に刺激を受けたようで、彼女も走ってみたくなったようです。
その夜、スポーツ店でランウェアを調達し、翌朝、二人でランニングに出かけました。
これも旅ランのマジックですね。
ハイド・パーク ラン
ハイド・パークは隣接するケンジントン・ガーデンズと合わせると、一周で8キロほどになるでしょうか。3日目に走った際も、次の予定の関係で少しショートカットしたものの、おおよそそれくらいの距離でした。東京の皇居ランが5キロなので、ハイド・パークがいかに広いのか想像できると思います。
公園の中は起伏は少ないですが、コースや景観はバリエーションが豊富で、3回走ったくらいではぜんぜん足りません。それどころか、毎日走っても飽きることがなさそうです。ここがホームコースのランナーたちは、きっと日々新しい発見を楽しんでいるでしょう。
ハイド・パークのランナーたちの様子について語れるほど観察していたわけではありません。と言うのも、周りの景色の方により目が行ってしまったからです。
ですが、わりと女性が多かった印象があります。また、全体的に若い世代も日本より多いかもしれません。そして、街中でよく見かけるインド系やアラブ系のランナーは記憶にありません。
公園内ではランナーやウォーカーに加えて、犬を連れた人々や乗馬を楽しむ人も見かけました。ここには鴨や白鳥、リスたちも当たり前のように共存していて、彼らがこの場所の自然な一部であることを感じさせます。
公園には、ケンジントン宮殿をはじめ、ガーデン、モニュメント、寺院の建造物や人工物も隣接してします。
また、だだっ広い芝生の上には野外ステージもあるのですが、日曜の昼間に付近を散歩した時は、百人単位の人々が旗を振りながらラフな格好でステージの前に集まっていて、大きなスピーカーやビジョンもセットされていました。これからロックコンサートでもやるのかなと話していたのですが、じつはそれはわりと大きなウクライナの反戦デモだったようで、翌朝のBBCのトップニュースを見て知りました。
バンクシーに見守られて
それから僕にとって特別な体験の一つは、公園の北東側、マープル・アーチの近くにある、あのバンクシーの作品でした。
環境保護に賛同するものとされる少女の絵とメッセージが、少し汚れたアクリル板で保護されながら、街の一部として存在している。
「FROM THIS MOMENT DESPAIR ENDS AND TACTICS BEGIN」
その様子を目にしたとき、前日に近くで見かけたデモと共に、この街が表現や思想に対して寛容であることや、芸術や自由に対する理解の深さを感じました。
旅はつづく